2016年11月

海中生物

その子はどこまでも綺麗なことしか言わないので理解ができなくて、それが面白くて私は側を離れることができない。
作り物みたいな色素薄めの眼球と押したら凹んで戻らなくなりそうな少し湿った頼りない皮膚。
もしかして元々海中生物だったのではないかな。
海中生物の話す事や感情のリズムは人間である私には当然のごとく理解ができなくて心地よい。だから飽きない。
透明になることが理想と語るその子はすでに半透明で光に透けるととても美しい。
その半透明な皮膚がグロテスクに濁る時、より一層美しいので、つい強く握りしめて跡をつけてしまう。

自由と死

あんなに自由な空気を纏った人が死ぬなんて信じられない。
自由な人は死なないとどこかで思っていた。今も思っている。

道重一筋Tシャツと大森靖子さんの意識高いT

意識高いTのお話をいただいた時真っ先に頭に浮かんだのが道重さゆみさんの「道重一筋」Tシャツでした。

あのTシャツは革命的でした。

なぜなら、ただの生誕記念Tシャツというものをファンに忠誠を誓わせる、極端に言ってしまえば、脅迫状としてはっきりと定義したからです。

それはいわばTシャツという価値観の更新でした。

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